検察官送致(送検)ってなに?
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検察官送致(送検)とは逮捕された被疑者や事件の証拠を検察官に引き継ぐことです。
検察官送致(送検)には「身柄送検」と「書類送検」の2種類があります。
刑事事件を起こし逮捕された被疑者は警察に身柄を拘束され、署内の留置所に収監されます。そして、その刑事事件に対し捜査官が、取り調べ・捜査し集めた書類・証拠などと、被疑者の身柄を検察官に引き継ぐことを「身柄送検」と言います。 もう一つが「書類送検」です。この書類送検は、被疑者を逮捕しない(逮捕後に釈放した場合も含む)で書類・証拠物のみを検察官送致することです。この書類送検に当たる事件のことを警察では在宅事件と呼んでいます。
また、「送検」とは法律用語ではありません。正しくは「事件を検察官に送致する」となります。
検察官送致(送検)されたらどうなるの?
被疑者逮捕後の拘束は48時間と決めれています。これは、通常逮捕、現行犯逮捕も同じで警察は48時間以内に事件に関する書類、証拠を揃え被疑者の身柄とともに検察へ送検しなければなりません。
検察は、被疑者の身柄を受け24時間以内に被疑者を起訴するか、不起訴にするか、釈放するか決定を下します。逮捕からの送検までの72時間は弁護士以外の接見は法律で禁止されています。
検察官は身柄拘束期間に被疑者の被疑事実、被疑事実の重要性、被害者の処罰感情や被疑者本人の反省など、あらゆる角度から起訴・不起訴の決定をくだす捜査をします。身柄を拘束されている間は、被疑者本人は何もできることはありません。
また、ほとんどの刑事事件において勾留請求という手続きをされます。これは被疑者の身柄を拘束する強制処分です。
検察の24時間での取調べでは事件の全容がわからない、時間が足りないなどの理由から引き続き捜査が必要、取調べを続けたいなどと裁判所に勾留請求を行い、最長で20日間、被疑者を勾留できます。
既に弁護士がついている場合、弁護士が上申書を作成し提出、検察官と交渉することで勾留請求を阻止できる場合もあります。
書類送検されたらどうなるの?
逮捕されずに捜査がすすめられる刑事事件を「在宅事件」と呼びます。送検される時も身柄は検察官へ送検されず、事件書類や証拠のみが送検されます。
また、身柄送検であれば、検察に送致され取り調べを受け、勾留請求が通れば起訴・不起訴までの時間制限が最長20日間と法律で明確に定められているのですが、書類送検では、事件発生から起訴・不起訴が決定されるまで特に決まった時間制限が定められていない特徴があります。
書類送検から起訴・不起訴の判断が下されるまで数ヶ月を要することもあります。なぜならば、逮捕・勾留された事件を優先的に処理していくため、軽微な在宅事件に関しては後回しになってしまう傾向があります。また、書類送検されると検察から度々、出頭を命じられ取り調べを受けることになります。
検察官送致(送検)はどうやって行われるの?検察庁についた後は?
警察のワゴン車に一人で乗せられ送検される場面をニュースなどで見たことがある人もいると思いますが、世間を騒がせるような大きな事件での場合だけで、ほとんどの被疑者は他の被疑者と一緒に護送バスで送検されることになります。
検察に到着したら、同行室という待合室で他の被疑者と共に順番待ちをすることになります。そして、担当検察官に呼ばれ執務室に連行され検察官の取り調べを受けることになります。初めての検察官の取り調べは「新件」とも呼ばれています。 検察官の取り調べの内容は警察の取り調べと変わらなく同じような質問をされます。同じ質問をするのに、なぜ、検察でも取り調べを受けるのかと思われると思うのですが、警察との違いは、検察官が被疑者を起訴するか不起訴にするかを直接、被疑者に会い決めるという目的もあります。
しかし、略式起訴を除き、ほとんどのケースでは1度取り調べただけで起訴・不起訴の判断を下すことはなく勾留請求に移ります。
検察官取り調べで注意すること。
検察官送致(送検)され、検察官の取り調べを受ける時は誠実な対応を心がけましょう。警察の取り調べと同じ質問をされるのですが、受け手は警察から検察に変わっています。同じ質問に同じ答えを返したとしても、受け止め方は違う可能性もあります。
黙秘権を行使している場合を除き、起訴・不起訴の権利を持っている検察官への対応は、警察での取り調べ以上に慎重な受け答えが望ましいとされます。
また、逮捕後72時間は弁護士としか接見できません。弁護士は365日24時間接見でき、接見時間に制限もありません。検察官の取り調べを受ける前に弁護士にどのような態度で取り調べを受けるのか、どのような受け答えをする方が望ましいのか、しっかり話し合いをすることをお勧めします。
検察官送致(送検)されないこともある?
逮捕された後、48時間以内に被疑者は検察官へ送検されます。黙秘権を行使し警察の取り調べに一言も喋らず沈黙を貫いても、無実を訴え否認していても警察は手続きを進め送検します。
逮捕された直後に真犯人が名乗り出たなどドラマのような展開があれば送検が見直されるかもしれませんが、このようなことはテレビや小説の中の出来事だと思ってください。ほどんとの刑事事件で警察は被疑者を検察官送致します。
ですが、検察官が指定している一定の犯罪については送致の必要なしと警察が判断すれば微罪処分となり検察官送致が行われない場合もあります。
この微罪処分に明確な基準はなく、検察が指定する犯罪の種類にも条件が細く異なるようです。
微罪処分となる条件の例
- 検察官が指定した犯罪
- 被害が軽微で被害回復がなされている
- 被疑者の反省も深く犯行が悪質でない
- 被害者が加害者に罰則を望まない
- 示談が成立している
- 過去に犯罪を犯したことがなく初犯である
- 身元引受人・監督者の身元ががしっかりしている
などが一般的に微罪処分になる可能性が高いといえます。
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逮捕・検察官送致(送検)・勾留までは短い時間で終わってしまいます。逮捕された被疑者にとっては、あっという間の時間だと思います。しかし、勾留が決定してしまえば、そこから連日続く取調べの日々は被疑者を不安にさせ、喪失感や自暴自棄にも陥るほど、精神的にも肉体的にも追い詰められた状況に置かれます。
そんな時、唯一、支えになってくれるのが弁護士です。罪を犯してなくても罪を犯した自覚があったとしても、逮捕された直後から接見でき弁護活動をしてくれ、捜査機関と同等の証拠収集能力がある弁護士は被疑者の強い味方になってくれます。
送検された際にどのような態度で取調べに臨むのかの的確なアドバイスをもらうこともでき、被疑者に不利益が生じないように、不当な取り調べを受けないようアトム市川船橋法律事務所では経験豊かな弁護士が迅速な対応で依頼者の利益を守ります。
ご自身もしくはご家族が逮捕されたらまずはご相談ください。
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また、アトム市川船橋法律事務所に刑事事件を依頼される場合には、必要な費用等につきましてはわかりやすく明確にご提示いたします。もちろん依頼せずに法律相談のみで終了して頂いても構いません。
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